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ぐれい部の顧問の先生。お墓にとても詳しく、いつも白衣を着ていることから「墓士(はかせ)」と呼ばれる。若い世代にお墓の魅力を伝えたいと考えている。

は死んだらどうなるのかな?【古代メソポタミア文明編】
その他の疑問編
前回の人は死んだらどうなるのかな?【エジプト文明編】ではエジプト文明における死生観について話したけど、今回は古代メソポタミア文明の死生観についてお話するよ。
メソポタミア文明って学校で習ったよね?
うん、ハンムラビ法典をつくった文明だよね?
たしかエジプト文明の近くにあったような。
そうそう。「目には目を、歯には歯を」で有名なハンムラビ法典をつくったのは古代メソポタミア文明。
現代の国の位置だとイラクあたりになるからエジプトの近くでだいたいあってるね。
今回の古代メソポタミア文明の死生観についてだけど、御影ちゃんはどんな感じだとおもう?
そうだな~。エジプトに近いし復活信仰に似た死生観を持っているんじゃないかな?
僕も最初はそう思ったんだけど、これがけっこう違うんだよ。
古代メソポタミア文明の死生観を話す上で重要になるのが「ギルガメシュ叙事詩」という作品。
今から4600年前くらいに粘土板に記されたもので、古代メソポタミア文明の都市国家ウルクに実在したとされる王ギルガメシュの物語なんだ。
この物語は半神半人のギルガメシュが死というものと向き合うお話で、その中でみられる死生観はエジプト文明の死生観と大きく異なっているんだよ。
へぇ~。エジプトの死生観は復活がキーワードだったけど、メソポタミア文明はどうだったの?
「ギルガメシュ叙事詩」においては、死は誰にでも定められているもので死を恐れるのではなく限りある人生を享受することこそ人間の定めではないか、としているんだ。
死後の復活を信じるのではなく死ぬまでの人生に重きを置く、ある意味現代的な死生観と言えるね。
たしかに、現代にも通じる死生観だね。
どうしてこんな近くで発展した文明にここまでの違いがあるのかな?
場所は近いんだけど、エジプトとメソポタミアでは環境が大きく異なっているよね。
ナイル川をベースに発展したエジプト文明、チグリス川とユーフラテス川をベースに発展したメソポタミア文明。
穏やかなエジプトのナイル川に対して、チグリス川とユーフラテス川はたびたび大洪水を巻き起こしていたんだ。

「ギルガメシュ叙事詩」にも大洪水がおきる場面があるし、古代メソポタミア文明において死は理不尽なものであるという意識が根付いたのかもね。
もちろん様々な要素が死生観の違いを生んでいるとは思うけどね。
なるほど~、いろんな要素が絡みあってその文明の死生観をつくりあげていくんだね。
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